analogue

UNEVEN HUB STORE

Location
愛知県名古屋市西区天塚町1丁目108-1
Type
商業施設
Floor area
760㎡
Client
UNEVEN,Dhal,awai
Director
UNEVEN / 安井源
Contractor
内装 ASANO WORKS / 浅野智彦
設備 COOLAB / 出口知和
電気 LIFE AGENT JAPAN / 五十川京治
家具 studio Patch / 宮澤崇
植栽 UI PRODUCT / 石田有佑
外構 COOLAB / 出口知和
Photo
VA INC / 岡村靖子
Text
「UNEVEN HUB STORE」は、愛知県名古屋市西区天塚町という穏やかなロケーションにて、ファッションのセレクトショップ「UNEVEN HUB STORE」を起点とし、デザインと生活雑貨を取り扱う「Dhal Homes」、スペシャリティーコーヒーと焼き菓子を提供する「awai」、Swimsuit Departmentが展開するアンティークオブジェクトショップ「BATHHOUSE nagoya」、大小二つのイベントスペースとレンタルキッチンを集約した小規模ショッピングモールのような発信拠点。
元々スーパーマーケットであった既存図面を参考に、ぐるりと周回可能な通路をレイアウトし、通路上部には、各種配管を隠しつつ空調設備、照明設備を内包したボーダーを設置。UNEVEN HUB STORE中央のサークルカウンターを中心に、各店舗とイベントスペースを放射状に配置し、人々が集う場所になるよう植栽やベンチも効果的に取り入れ、街(商店街)を歩くようにショッピングが楽しめる空間を創出しています。

京都リトグラフ工房

Location
京都府
Type
版画工房
Floor area
109.77㎡
Contractor
ジオテック建設
Co-architect
家入 杏
Text
リトグラフ作家である施主が倉庫兼工房として使用していた建物を、リトグラフ教室や講座が開けるようにすることを目的として改修を行った。リトグラフは専門的な機械を必要とする技法であり、制作を体験したい人や自分の作業場を持たない作家など、多数の人が利用できるような開かれた場が必要であった。敷地は嵐電の線路に面しており、既存建物は周辺住宅よりも粒が大きい平屋で、リップ溝形鋼の骨組みに波板鋼板の外皮が張られた軽快な建物であった。当初はペンキ屋の事務所として建てられ、個人の工房として一度目の改修を経ており、今回は二度目の改修となる。
既存建物は間仕切り壁によって分割されていたが、既存の間仕切り壁を下から2mカットし、ひと繋がりの空間とした。そこに制作に必要なプレス機などの大きな機械や、下絵を描いたりインクを練る作業台をリトグラフの工程順に、外部にある振動槽まで一直線に並べた。また、線路や前庭、隣接する空き地に向けて開口を大きくとったり、棚の設置や外構の整理、空調換気の整備など、解体・変更・造作の細かな取捨選択によって、この敷地の環境を、建物という媒体を介することでより鮮明に体験できるようになった。その結果、利用者には庭で集まっているようなオープンな環境となり、近隣住民や通りすがりの人には視線の抜けや作業風景を提供している。

Room A

Location
愛知県名古屋市
Type
住居
Floor area
80㎡
Contractor
マニカホーム
Photo
大熊敏佳
Text
名古屋市内にある築40年のマンションの一住戸を、夫婦2人と子供1人が暮らす住宅兼オフィスに改変する計画である。
1980年代初期に建てられたこのマンションは、採光条件の良い開口沿いに個室、中央にリビングキッチンを配置した「センターリビング」型のプランであった。南北に細長い専有空間を、細かく間仕切り壁で囲うことで個室が作られており、竣工当初から変わらないプランニングで住まわれてきた住戸である。その住戸を訪れ各個室の建具を開放したとき、南北に心地よい風が抜け、それぞれの個室の中で溜まっていた空気が流れ外部に接続したように感じた。南北に長い空間の隅々まで外気や採光が届くプランニングを意識するきっかけとなった。
スケルトンにした住戸に、新たに南北方向に伸びる7枚の合板壁を設えた。通風を遮らずに場所を仕切る壁である。それらの壁に洗面台やキッチンなどが付随しており、行為の基点となるよう考えた。この合板壁は通常の間仕切り壁と比較すると少し薄い。壁の表と裏でのそれぞれの行為が、壁の小口を境界にクロスカッティングされた映像のように見え、動きのある空間となることを意識した。
またキッチンなど水廻りが住戸の中央にあるプランは変えず、キッチンの南北をそれぞれプライベート(南)とパブリック(北)な場所とした。合板壁は南に向かうにつれ、白色が薄くなり素地に近くなる。住戸の南北を行き来し生活する中で、場所性がグラデーショナルに変化することを仕上げに反映させた。